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2018-06-01

火を見つめる

眠りにつくまでのひと時は蝋燭の明かりで
過ごしている。

燭台は、いくつかの変遷を経てこれに落ち着いた。
缶切りで開けた猫缶。
安定感もあり、折り曲げた蓋が反射板になる
というスグレモノだ。単なる空き缶なのだけれども
あるもので何とかするという暮らしを凝縮したようで
わりと気に入っている。

その明かりを枕元に置いて、本を読んだり、ノートに
浮かんだ言葉やアイデアを書き留めたりしながら、
やがて眠りにつく。

さて眠るとなったとき、息を吹いて蝋燭の火を消す前に、
少しの間じっと炎を見つめる。
炎が残像に焼き付く。
火を消す。
目を閉じる。
目を閉じた中の炎の残像を見続ける。

そのうち残像(光と言ってもいい)が
何かのカタチに変化してくる。
具体的な、何か。
時には前もってイメージするものを
決めて目を閉じるときもある。
それらを眺めながら眠りの世界へと入って
ゆく。もちろん、カタチに至る前に熟睡、
ということもしばしばではあるが。

いつからか僕は、こうした眠りのつき方が
習慣になっている。なとなく、今回はこんな
ことを記してみた。

 

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