2016-09-12
展示会に向けて
今回の作品群が、本島や内地の方々に対して、
一つ一つの持つ背景が伝わるかはわからない。
たぶんそれは難しいだろう。
そもそもこれらは、島に生まれ島に育ち、原体験として
島の生活を生きた方々にのみ伝わるものであると
私は思っている。
しかしながら展示会の話をいただいたときに、このテーマ
で行くと決めたのは私であり、決めるにあたり迷いという
ものは皆無であった。
作品の傍らに、簡単な説明文(のようなもの)も添えるつもり
であるが、おそらく百万の言を羅列しても、伝わらないであろう。
いま取り組んでいる活動の本質を改めて眺めてみれば、
これは外に向かって発信することを念頭に置いていない、ということだ。
ではなんでそんなテーマで展示会なんてやるんだ?と問われれば、
やるべくしてやることになったんだ、としか答えられない。
まして最終的には本にまとめたいと思っている。
世の中にこんな本が一冊くらいあっても良いんじゃないかと思う。
そうはいっても、これらの中には最大公約数的な「何か」は存在する
はずで、観覧された方々に少しでもその何かを感じ取って
もらえたならば幸いである、と私は思っている。
私自身、これらの中から何がしかを抽出して、「未来への羅針盤」
という言葉でもって結晶化している。
展示会の準備が大詰めにもかかわらず、私は次の作品作りを始めている。
その作品をもって後日おばぁのところへ参じるために。
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