2025-10-13
総括するには時間を要しますが

総括するには時間を要しますが
我が家の最長老である黒猫が
この世を去ったようです。
ようです、という言い方を
するのは臨終のさまを私は
知らないからです。忽然と姿を消した。
彼はそういう最期を選んだのです。
長老といっても推定13年と7ヶ月、
幼猫のときに家に来たので彼の
誕生日を私は知りません。なので、
推定、としています。
蓋を開ければ猫エイズであることが
判明し、腎臓はほとんど機能して
いない状態で、かつ、点滴も
激しく拒否するので、一切の
施しを放棄、ほとんど霞を食って
生きているような状況で約二週間、
ヨロヨロと、存在していたのですが
姿を消して4日ほど経過しました。
そろそろ、そういうことにして
よいだろうと思い至った次第。
彼は「猫の最期」の常道を
実践したのです。
不思議と悲しみや喪失感が
沸いてこないのは、生前、
彼に「おれはこのままいく」
という強固な意思を見せつけられた
からでしょう。
代わりにその13年と7ヶ月と
いうものを、ざっと振り返って
みてるのですが、それは私が
いまカタチになろうとしている
「聞き書き」に目覚め、
奔走していた期間でもあります。
生まれたときも、最期もわからない。
あいつはいったい、なんだったのか、
いつかふいに、解るときが
くるのでしょう。