2026-06-15
ぶらんこしよったよ
ぶらんこしよったよ
結局、執筆を進めるにあたり
これまでのすべてを振り返ざるを
えなくなったのです。
思い出されることだけを頼りに記せば、
ただ遊ぶというのではなく、そのこと
自体が健康祈願であったそうです。
ぶらんこしよったよ、と語られたときは
そんなふうにして「遊んだ」のだなあ
という認識でしたが、掘り下げてゆくと
そういうことで、祈りというと我々は
儀礼的な格式ばったものをイメージして
しまいますが、そうした概念を
ぐにゃぐにゃにさせられることに
ときたまでくわします。
常日頃いつでもではなく、旧暦6月と
行う時期は決まっていて、ぶらんこを
しながらうたう唄もあります。
残念ながら当時ですでに、
その唄の出だしと少し
しか収集できませんでしたが、
和訳すれば、
「来年もおいで、アーミシーよ、、」
ということです。
ともかくも私は、少女たちがおこなう
「アーミシー」という行事を私は描いた
わけです。ウドゥンミャー(あるいは久高殿)
の近くのガジマルギーに縄をかけて
やりよったと。行けば丸々太く横に広がる
ガジュマル(正確にはイヌビワというのか
いわゆるガジュマルとは違う)が、茂みの
すぐのところにあり、こうしたところで
やっていたのだろうと思わされます。
太い縄は青年たーが用意しよった。
いたずら小僧がナイフかなにかで縄に
切れ目を入れ、知らずに乗って尻餅を
ついたはなしも聞いた。
日々に追われて描いたことすら
忘れてしまっていたけれど、
もう一度、唄の完全収録を
試みようと思いました。
おそらく最後のチャンスでしょう。
作品の題名はそうしたわけで
「アーミシー」です。

