2025-01-30
硬いということ

硬いということ
お正月にご挨拶に行くと、特にお年寄りのいるお家では、御神酒とともに、図にあるものが用意されてる。フガニマースと誰ともなく呼んでいるので、そういう呼称でよいのだろう。
マース(塩)といいながら、その周囲に鰹節が
敷かれている。この島独特のものらしいが意味を聞いても、わからんさーで終わっていたのだが、ふとおもいきって隣席したおばぁに聞いてみると、メモにあるくだりである。
聞いてみるものだ。
御神酒をいただいたあと(これをシャクトゥイという)、箸で少し塩の山を削って、その塩と鰹節(塩のかかった鰹節とも言える)を、ほんのひとつまみ、箸から手に直接いただく。それを、パッとひとくちで口に入れる。
差し出す手は誰も、片手では出さない。
必ず両手を重ねて相手に差し出すのが、
改めて、印象的であった。
そういえば、あまりに当たり前になりすぎて、そもそも何故、塩なのか、を聞きそびれてしまった。
鰹節は硬いだろー?と説明を聞きながら、
麦の初穂祭りにおける健康祈願の
ことを思い出した。これもやはり、
硬く丈夫な実が稔りますように、
というところからきているようだ。
どの家でも、小ぶりな湯飲み茶碗を
型として利用しているようだ。
わざわざ固め置くのも、何か意味がある
のかもしれない。