2024-04-01
ニライカナイ
ニライカナイ
こういう場所に住んでいると、
自然環境によって醸成される精神風土と
いうものに、思いを馳せざるをえなくなります。
我々が立っている大地は球体で、自転をし、
なおかつ太陽の回りをぐるぐる回っている
ことは、頭では分かっていても、やはり、
この東方海上のはるかかなたに、ニライカナイ
という空間があって、神さまも人の魂も、
そこからやってきて、いずれはそこ帰って
ゆくのだという観念が、ここに立つと、
非常なる説得力をもって迫ってくるのです。
この空間認識が、意識するしないにかかわらず
我々の暮らしの基調をなしているように
私には感ぜられます。
結局、私が目指しているのは、いにしえ
よりこの環境下で醸成された核のような
ものを、しゃっちょこばらずに体得し、
表現することであると思うのです。